老前整理で安心・安全な家づくり

老後に一人になって、体力がなくなってきたり、入院や施設への入居で、大量のモノの扱いに悩む人が増えてきています。『生前整理』・『遺品整理』ではなく、『老前整理』をしましょう。

『老前整理』とは? 老後に安全で快適に暮らすために元気なうちから家の中を整理しようという考え方。年をとってからではなく、元気なうちからやり始めることが大切です。

シニア一人暮らし老前整理

このページでは、『老前整理』のタイミングと具体的な方法について紹介します。

 

安心安全な家づくりは断捨離から

今の住まいにずっと住み続けるから、整理しなくてもいいとついつい後回しにしがちなのですが、放っておくのは大変危険です。モノが増え続けると床にモノを置くようになり転倒の原因になります。高齢者の転倒などの事故は家の中で発生することが非常に多いのです。

また、整理されてない大量のモノを残された子どもたちは遺品整理に苦労します。一人暮らしの自分の安全のためにも、子どもに迷惑をかけないためにも断捨離に着手しましょう。

家の中が整理整頓されていれば、モノを探すことも少なくなって快適に過ごすことができます。

 

老前整理はいつからやるべき?

物の整理には、『何を捨てるか』という決断力と、整理整頓をする体力が必要です。気力、体力が充実している50代から始めるのがおすすめです。

また、定年時に家のリフォームや住み替えという問題が生じてきます。物がいっぱいで溢れている状態だと、引っ越しやリフォームをするときに大変。必ずその前にやっておきましょう。

 

老前整理を業者を選ぶポイント

一人で整理ができない場合には、業者に頼むことも可能です。

最近は、リサイクルショップや引っ越し業者などが生前整理、遺品整理事業に参入しています。しかし、細やかな気配りが必要な作業なだけに、実績のある生前整理の専門業者を選ぶのがおすすめです。適切な業者を選ぶポイントはこちら

  1. 適切な値段なのか、料金体系をきちんと説明できるか (数社から相見積もりをとる)
  2. 料金表や顔写真をホームページで公開しているか
  3. 資格を保有しているか ※

※不用品の買い取りも行う業者なら古物商許可、家庭の廃棄物を自社で運搬するなら、家庭系一般廃棄物収集運搬許可が必要です。資格保有も1つの安心材料になります

 

老前整理の具体的な方法

片付けのスタート自分にとっていらないものを処分すること。今はもう使わないものでも人生の思い出や自分の価値観で愛着のあるものもあります。

すべて処分する必要はありませんが、『これからの生活に本当に必要か?』を考えて必要なものだけを残しましょう。一人暮らしに大量のモノは必要ありません。

どこから手をつけるか

老前整理をする順番は、思い入れの強いものがない場所からがおすすめ。いきなり、写真の整理などをしだすと、手がとまり、すすまなくなってしまいます。

  1. 玄関・庭
  2. 廊下・階段・トイレ
  3. 部屋の床
  4. 食器棚やタンスの上
  5. キッチン
  6. リビング
  7. 寝室
  8. クローゼット
  9. 押入れ
  10. 本・趣味の物
  11. 貴重品・書類
  12. 思い出の品(写真など)

 

まずは引き出し一つから始める

時間や体力を考えると、一度に一部屋丸ごと片付けるのは大変。途中でいやになってしまうことのないように引き出し一つ、この棚だけなど小さいスペースから始めます。

短時間で、片づいて達成感が味わえます。

できれば、いつも使っている場所や動線上から片付けましょう。キッチンや洗面所の引き出しがおすすめ。思い入れの強い思い出のものが少なく、容量が少ないので、スムーズに分ける事ができます。

安全と使い勝手のよさを実感できるとさらにお片付けの弾みがつきます。

 

方法は『だわへし』

だす わける へらす しまう の順番にすすめます。

①だす→引き出しの中に入っているものを全部出し、

②わける→要るものと要らないものに分ける 迷っているものは保留の箱へ

③へらす→要らないものは処分

④しまう→要るものを収納する

 

で完了!

迷っているものは一旦保留し、一ヶ月後、1年後に見直します。 使わないと決めたならその時処分。迷っている箱を作ることで、片付けるスピードがアップします。

しまう時には、高くて手が届かないところなど取り出しにくいところには収納しないこと。安全に取り出せるところのみに納めてください。

一度に全部片付ける必要はなく、整理に3~4年じっくりやっていきましょう。一通り断捨離が終わったら、その状態をキープするのが大事です。今後は必要以上にモノを買わないことを心がけてください。

 

不用品の捨て先を確保する

仏壇、人形など簡単には捨てにくいものの処分方法

仏壇・神棚 ⇒お寺か神社に相談を 仏壇を処分するには、寺の住職に依頼して『性根抜き』をしてもらわなければなりません。神棚もまずは神社に相談してみましょう。古い御札やお守りは神社に返納します。

着物 ⇒ 着物専門の買い取り業者や着物をバッグなどの小物にリメイクするショップへ

人形 ⇒ 人形供養をしている神社やお寺へ ネットで『人形供養』で検索 してみると多くの寺社がでてきます

写真・手紙 ⇒ 自分の子どもの頃の写真など残しておきたいものだけを厳選し、残りはゴミとして処分。残したい写真が多い場合は、DVDなどに焼き、デジタル保存します。。自分でできない場合は、写真屋さんのサービスでやっているところがあります。

パソコン ⇒ パソコンは個人情報が入っているので、パソコン専門の回収業者に完全消去を依頼して処分。リサイクルが義務付けられているので、ゴミとして捨てることはできません

ピアノ ⇒ 粗大ゴミとしては回収しない自治体がほとんど。ピアノ買取業者へ。

 

リサイクルショップを利用

簡単なのは、なんでも引き取ってくれるリサイクルショップですが、少しでもお金に変えようと思えば、それぞれを専門店に持っていった方が高価買取してもらえます。

 → 自宅に宅急便業者が取りに来てくれるので重くてもラクラク 本を売るなら【ブックオフ】公式宅配買取サービス

CD・レコード →  レコード、CD、楽器、オーディオ類など音楽関連商品の買取 エコストアレコード

ブランド服 → ブランド専用ネットの買い取りサービスがあります。ブランディア宅配買取

古い携帯→携帯電話ショップに持って行けば回収してくれる。リサイクルショップで売ることも可能。

家具、食器、家電→まとめて出張査定してくれるリサイクルショップがある

骨董品 → 骨董品・美術品の目利きと買取 骨董・美術品買取 古美術永澤

 

不用品買い取り業者には、見積もりにやってきて、買い取りではなく、引取に高額の支払いを請求してくる悪徳な業者もいますので、気をつけて!!

 

ネットオークションを利用

一般的には、手間がかかる分、リサイクルショップに出すより高値がつくことが多い。

ただし、商品の発送、やり取りは慣れていないと非常に面倒くさいです。オークションではなく、スマホで簡単に不用品を売ることができる『メルカリ』アプリもあります。

バザー・寄付に出す

世界各地の難民・避難民の救済や、震災などの被災地のニーズに応えるために、衣類や生活用品の寄付を集める団体があります。近所の学校や養護施設など寄付を呼びかけているところは多いです。

マナーとして、不要品というよりは、新品で使っていないものなど、受け取る側の気持ちに寄り添って選びましょう。

 

断捨離した後の心得

断捨離してもまた不要なものを買ってしまっては、元に戻ってしまいます。今後は、欲しいなと思ったものは、一度手帳に書いてリストアップしておくようにしましょう。

1ヶ月たっても、本当に欲しい、絶対に必要と思えたら、買う決断をします。

 

 

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