高齢者がかかりやすい病気と予防対策

老後に健康であることは、一人暮らしの必須条件。高齢者がかかりやすい病気としては

  • がん
  • 心血管系疾患
  • 骨粗しょう症
  • 関節炎
  • 前立腺肥大症
  • 認知症
  • 心の病気(うつ病)

などがあります。

高齢者がかかりやすい病気は、病名が違っても、原因や対策が共通していることがあります。

老後にどんな機能がおとろえるのか、どんなことに気をつけたらいいのか。原因を知り、生活態度や運動、食生活で予防して一人暮らしの老後を元気に暮らせるように準備していきましょう。

 

高齢者がかかりやすい心血管系疾患病気の対策

介護が必要になった原因で最も多いのが心血管系疾患です。具体的な病名としては、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、脳出血、くも膜化出血、脳卒中など。

これらの病気にかかってしまうと、寝たきりになったり、半身不随になったりします。歩行や食事、入浴、排泄など介護が必要となり一人暮らしが困難となってしまいます。

これらの病気の原因は

  1. 加齢による動脈硬化
  2. 偏った食生活
  3. 運動不足 → 運動不足改善対策はこちらから
  4. 喫煙

など。

その中でも、『動脈硬化』というのはどういう状態なのでしょうか?

 

血管の老化

血管は、全身に栄養と酸素を運ぶ役割を果たしています。血管は歳を取るにつれて硬くなり、血管の中が狭くなって、血流がだんだん低下してきます。これが動脈硬化の状態です。

  • 頭の血管がつまれば → 脳梗塞に
  • 心臓の血管がつまれば → 狭心症・心筋梗塞に

頭の血管が詰まったことによって脳細胞に充分な酸素や栄養が行き渡らなくなって、脳細胞の機能が低下してしまうことが認知症の原因の一つになっています。

動脈硬化を促進する病気を発症しやすくなる原因として肥満メタボリックシンドロームがあげられます。動脈硬化を含む心血管系の疾患は、まずは、メタボにならない体づくりをすることで予防することができます。

メタボにならない体づくりは、適切な運動バランスのよい食生活喫煙をやめるといった生活改善から

血管を若返らせるには、動物性脂肪を減らし、魚や野菜を多く取って血液をさらさらにするとよいと言われています。また、からだが硬くなると血管も硬くなるので、ヨガ、ストレッチなどもおすすめです。

ウォーキングなどの有酸素運動を毎日行うことも血管若返りに効果があると言われています。
自分がメタボなのかどうなのかということは、国の推奨する特定検診で調べることができます。特定検診でメタボだと判断されると改善指導をしてもらえますので、検診には必ず行きましょう。

 

高齢になって衰える体の機能

年齢を重ねると衰える体の機能としては、筋肉の衰え血管の老化神経機能の衰えホルモン分泌の低下などがあげられます。それらが衰えるとどうなるのか、どういう対策をすればいいのかを紹介します。

筋肉の衰えとその対策

30歳をすぎると筋肉量や筋力ともに1%ずつおとろえていきます。20~30代と比べると70代では、30~40%もおとろえてしまいます。どんな筋肉をどう鍛えればいいのかはこちちらから

 

神経機能のおとろえとその対策

脳神経細胞は、1日あたり約10万個の神経細胞が死滅して減っていきます。年齢を重ねるに連れて、神経機能、精神機能が衰えてきます。

例えば、

  • 記憶力の低下
  • 運動能力の低下
  • ストレスに弱くなる
  • 睡眠の質が悪くなる

などの症状があらわれます。

予防は『頭や体を使うこと』

神経機能は使わないとおとろえます。対策としては全身運動(プールやウォーキング)と細かい作業(楽器、絵画、手芸、料理、パソコン、ゲームなど)が有効です。

また、国立長寿医療研究センターでは、

認知症予防には、頭を使いながら体を動かす

例えば、有酸素運動(ウォーキング)を行いながら、脳に負担をかける計算(足し算やしりとり)をする など

といった、認知症予防プログラムを開発し、1日30分、週3日以上の運動を1年間行うと記憶力が向上し、初期の認知症が改善したという例をあげています。

特に、一人暮らしの人は、会話が少なく、引きこもりになりがち。できるだけ外へ出て人と交流する習慣を持ちましょう。

 

ホルモン分泌の低下とその対策

女性は40代後半から女性ホルモンが減少します。女性ホルモンの減少とともに“のぼせ”、“イラツキ”、“動悸”などの更年期障害の症状他、動脈硬化やアルツハイマーの発症、骨密度の減少といった症状があらわれます。

更年期障害がつらくなったら、まずはかかりつけ医へ。内科でも漢方の薬を処方してくれることもあります。それでも症状がひどく続く時には、婦人科へ行き、ホルモン治療を行います。

骨密度が減って骨がもろくなると体を支えきれなくなり、寝たきりになる原因になります。対策としては、カルシウム、ビタミン、ミネラル、タンパク質をしっかり摂取することと、ジョギング、縄跳びなどの骨に衝撃を与える運動が効果的です。

男性も40代頃から徐々に男性ホルモンが低下します。男性ホルモンが低下すると、骨密度や筋肉量の低下、うつ病発生などを引き起こす原因にもなります。

男性ホルモンを活性化させるには、ウォーキングなどの有酸素運動が効果的です。

 

高齢者がかかりやすい病気とその対策まとめ

  • 老後にかかりやすい病気はある機能が衰えることで原因が同じものも多い
  • 要介護や寝たきりに陥りやすい心血管系疾患はメタボ対策をすることで予防できる
  • 神経機能の低下は『頭と体を使うこと』で予防できる
  • 女性ホルモンの分泌が低下することで起こりやすくなる骨粗鬆症は、骨に衝撃を与えるジョギングや縄跳びが有効
  • 老後にかかりやすい病気は運動が効果的なことが多い

 

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