高齢一人暮らしの介護保険サービス

老後一人暮らしで不安なことは、一人でできないことが増えてくるということ。買い物代行サービスや掃除代行サービスなど専門業者のサービスもありますが、まず、最初に考えたいのが、公的介護保険のサービスが使えないか

公的介護保険の支援サービスは、介護が必要になった人が尊厳を持って自立した日常生活を住み慣れた場所で送れるように、必要なサービスを提供し、社会全体で支えるための制度です。

利用するのに制限や条件はありますが、公的な制度のため、業者のサービスよりも経済的にも負担が少なく、ごみ捨てやごはんを作ってもらえたりと一人暮らしを支えるサービスがあります。介護保険のサービスは、待っていても受けられません、全て自ら請求して初めて受けられるので、介護保険の仕組みをよく知り、賢く利用しましょう。

一人暮らしで利用できる介護保険にはどんな支援サービスがあるのか? 家事代行サービスとの違いとは? 申し込み方法、利用方法を紹介します。

介護保険サービスを利用できる人

介護保険を利用できるのは、第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40歳以上65歳未満の医療保険に加入している人で特定疾病が原因で介護支援が必要な人)です。

 

介護保険で受けられる支援サービスの種類

介護保険では、サービスを受ける人の心身の状態を、日常生活の基本動作を自分一人でほとんどできるという『要支援1』から、寝たきりの状態である『要介護5』まで7段階の『要介護度』に分類しています。この要介護度によってサービスを利用できる範囲が異なり、介護保険の給付を受けられる限度額が決められています。

 

  • 非該当(自立) → 地域支援事業
  • 要支援1・2 → 介護予防サービスを利用
  • 要介護1・2・3・4・5 → 介護サービスを利用

 

非該当の自立と判断された場合は、介護保険は利用できず、サービスを利用する場合は、全額自己負担となりますが、市区町村が行っている介護予防事業などの地域支援事業を利用することはできます。

介護予防サービスでは、配食や見守りなど、介護サービスでは、自宅にヘルパーさんが訪問して家事などの支援、定期的な巡回や深夜、早朝でもホームヘルパーや訪問看護師が自宅に来てくれるサービスなどが用意されています。

必要に応じて、訪問介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護などを利用すれば、持病をもっていたとしても一人暮らしを続けることが可能な場合もあります。介護サービスを上手に活用することで、住み慣れた自宅や地域で生活を続けることができます。

 

介護保険を利用するには?

実際に、介護保険を利用するには、まずは要介護認定を受ける必要があります。介護保険を利用するための相談窓口は

  • 地域包括支援センター
  • 市区町村の役所・役場の介護保険担当部署
  • 居宅介護支援事業所

があります。これらがどこにあるかがわからない場合は、市役所や役場に行って聞いてみましょう。そこで、介護保険を利用できるように申請すると、介護保険を必要とする状態かどうかを判断する『要介護認定』が受けられます。

介護保険申請から認定までの大まかな流れ

介護保険申請から認定までの流れ

訪問調査は30分~1時間ほど。利用者本人に身体動作など行動をとってもらい、実際にできるかできないかを判断するもので、特別難しいものではありません。『自分で爪が切れるか』『一人で買い物ができるか』など質問は74項目あります。

要介護認定通知が届くまで約30日かかります。

認定から介護サービスまでの流れ

一人暮らしの介護保険サービス

要介護認定が届いたら、ケアマネージャーと契約し、相談しながら必要なサービスを検討してケアプランを作ってもらいます。利用するサービスが決まったら、各事業者と契約して介護保険サービスの開始となります。

ケアプランは、介護保険サービスだけでなく、介護保険以外の支援・サービス等も紹介してくれたり、自分自身で行うことや家族の支援がどのぐらい必要かなどを一緒に検討し、生活機能の維持・向上を考えて今後の生活のスケジュールを作っていくというものです。

困った時には、随時変更できるので、ケアマネージャーに相談しましょう。

 

要支援1・2で利用できる予防サービスとは?

要介護認定で要支援1・2と判断された場合は、介護サービスではなく、介護予防のサービスを受けることができます。サービスの種類は介護サービスとほぼ同じで、

  • 介護予防通所介護
  • 介護予防通所リハビリ
  • 介護予防訪問介護

など、基本的に前に介護予防という名前がついていて、利用できるサービスが限定されます。

例えば、

  • 介護予防訪問入浴介護 → 自宅にお風呂がない、病気で通所施設(デイサービス)などでお風呂に入れない場合のみが対象
  • 介護予防訪問介護 → 身体介護と生活援助の区別がなく利用料金は1ヶ月ごとの定額制

など

 

訪問介護でやってもらえること

一人暮らしの訪問介護

要介護1~5の人が受けられる介護サービスの中で、自宅で日常生活を助けてもらうことができるのが『訪問介護』サービスですが、近年、介護財政が厳しくなって、受けられる範囲が年々厳しくなっているのが現状ですが、訪問介護員(=ヘルパー)や介護福祉士が家にきて、日常生活を送るためにサポートしてくれるので、一人暮らしの人には非常に助かります。

具体的にはこんなサービスがあります。

身体介護

  • 食事の介助
  • 入浴の介助
  • 着替えのお手伝い
  • おむつの交換
  • 寝たきりの人への体位の変換
  • 排泄の介助
  • 洗顔や歯磨きの介助
  • 移動の介助

 

通院等乗降介助

外出や通院をする際、ホームペルパーをもつ運転手が乗降などを介助してくれる

生活援助

  • 調理
  • 掃除
  • 洗濯
  • 買い物代行
  • ゴミ出し
  • 薬の受け取り

家事代行サービスと混同してしまいますが、訪問介護でできるのは、介護される本人の日常生活に関わることだけ。家族の分はできません。1回の時間も決められていますし、換気扇掃除など日常的ではないことはできず、できることは限られています。

介護保険サービスは介護度ごとの点数制で利用できるかできないかが決まるなど、利用に限定されることが多いのですが、自治体独自の支援サービスで、格安で生活援助サービスをおこなっているところもあります。介護保険だけではまかなえない、でもお金もないという場合は、自治体独自のサービスがあるかどうかを確認してみてください。

 

その他、一人暮らしの人に役立つサービス

訪問介護 ・ 訪問看護 ・ 通所介護(デイサービス) ・ 通所リハビリテーション(デイケア) ・ 短期入所生活介護(ショートステイ) ・ 夜間対応型訪問介護 ・ 定期巡回・随時対応型訪問介護

自宅で一人でお風呂に入ることが困難な場合、デイサービスやショートステイを利用して、お風呂にいれてもらうなど自宅だけでなく、自分が施設に行って支援サービスを受けることも可能です。

自宅のお風呂が使いにくい場合、リフォームするより施設を利用する方がお手軽です。

 

一人暮らしをサポートしてくれる介護保険サービスまとめ

  • 一人でできないことが増えたら介護保険利用を検討する
  • 介護保険には、掃除、食事づくりなど日常生活の支援をしてもらえるサービスがある
  • 介護保険は申請しないと利用できない
  • 介護保険は、要介護度によってサービスを利用できる範囲が異なる
  • 自宅だけでなく施設に足を運んでやってもらえることもある

 

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